泣く夫と地頭には勝てぬ

奈良県立大淀病院事件を巡っての民事裁判が開始した。
本日の6時のニュースでは全国枠で扱っていたが、映像の流れは

無くなった奥さんの在りし日の姿。
嗚咽するご亭主。
病院の建物。

報道のトーンは変わっていないようだ。


地域の産科医療が崩壊したのはバッシングの結果だという、至極もっともな主張が今回初めて病院から発せられたのはいいが、その前に情緒的な映像を垂れ流しまくったので、病院側の主張にはむしろ反感を感じる向きも多かろう。


放映されたご主人のコメント

病院には産科を続けて欲しかったが、事故の検証もせずに廃止を決めてしまった。逃げたとしか思えない。

こうした形で問題化されれば担当医も万全のコンディションで勤務を行えるとも思えず、一人医長体制で他の医師がローテーションを組んでフォローすることもできず、応援を呼ぶにもマスコミに叩かれてる病院に行こうという並々ならぬ根性の医師が都合良く居る訳でもなく、そもそも全国的に医師不足の現状でたやすく産科医を準備できるでもない。
部外者でもここまでのコトは分かる。
結局のところこのご亭主は冷静な発言が出来るほど状況を消化できていない訳だ。


原告人の名前に赤ん坊の名を連ねている点に、情緒に訴えて裁判を有利に運ぼうとする計算高さを感じるのは穿ち過ぎだろうか?


家庭を持つ方々が今回の事件をどう受け止めているのか興味深い。
(原告側に感情移入できないワタシは他人から見てどう映るのだろうか)