実際、落ち着いた番組が観たいよ

英国ニュースダイジェスト - 英国における日本報道

ゲームに押されテレビ視聴率が低下
本誌1105号(7月19日発行)
7月の第1週、日本のテレビ業界に大きな衝撃が走った。なんと1週間の間に放送された番組の中で、ゴールデン・タイムに視聴率9%を超えたものが1つもなかったのだという。業界関係者らは、これを任天堂の人気家庭用ゲーム機Wiiの影響によるものと分析している。

フジテレビの専務取締役は「日本のテレビ視聴率は常に上下しやすいが、このように著しい低下はあまり経験がない。テレビそのものに問題があるというよりは、Wiiなどの外的な要素に左右されている可能性が高い」と話す。親達は、ゴールデン・タイムにテレビを見るより、子供達と一緒にゲームを楽しみたいと考えているのかもしれない。

7月11日付 「タイムズ」紙

ゲーム会社の広告料を考えると、国内ではなかなか言いにくい内容。
てゆーか、テレビ関係者のニュアンスではゲームはあくまでOne of themな要素なので、タイムズの記者が見出しを使って膨らませてる。洋の東西を問わんな、連中の習性は。


いずれにしても、「テレビそのものに問題があるというよりは」という発言からは、テレビそのものの問題を全然掘り下げてない気配が濃厚に読み取れる。
  ・そもそも番組内容が他局とどっこいどっこい(局の持ち味がない)のでは?
  ・7月の第一週に、目玉となる新番/特番がどれだけあったのか?
  ・BSの視聴をカウントしているのか?
  ・録画によるタイムシフトの影響をどう見ているのか?
  ・恒常的な現象という確認は取れてるのか?(まだだわな、そりゃ)


視聴率を“稼げる”タレントを各局で使い回す構造で差別かも何もあったものではないのだが、そういう番組を観たがる年頃というのは誰にでもあるので、それで視聴率が出ないのなら構造の限界を視野に入れ始めた方が良いのではと。


ところで、ある程度上の世代になるとBSに流れてる数がかなり多いのではなかろうかと思う。
BSの番組表を見てみると、実にまぁ地味というか、地上波に比べれば落ち着きのある番組編成だし。


ワタシが好んで視聴するBSの番組は「音楽のある風景」。
とりあえず30分音楽を流し続けるだけの番組。
クラシックをBGMに世界各地の自然の風景。
アメリカンポップスをBGMに戦後アメリカの世相を表す数々の映像。
時折入るCDの宣伝を黙殺しつつ、リズムに身を任せながら箸を動かす。
緊張感のカケラもない。
何度も繰り返し放映されるが、飽きが来るほど刺激的なコンテンツでもない。


あ、水戸黄門を観る年寄りの気持ちってこういうモノか。