本との出会いは見えざる演出

子供は親の盆栽ではないが、多少の小細工は裁量の範囲。


  深く考えないで捨てるように書く - 親の本棚にはライトノベルを並べておこう


子供を持たないワタシでも、自らの読書遍歴を子供に対して"それとなく"反映させたい気持ちは何となしに分からなくもない。
てなわけで“親の本棚”なのだが、子供の性格によっては結構すごい影響力を及ぼしたりする。
ワタシも親父の本棚からはかなりの影響を受けている自覚がある。
基本的にウチの親父は読書人の素養がなく、ある日突然カブれてはじきに冷めるので、思いつきで買ってきた本は必然的に本棚の肥やしになる。
そこで暇をもてあましたワタシが読み耽る訳なのだが。
特に印象に残っているのは

小学生:小室直樹ソビエト帝国の崩壊』
中学生:井上ひさし『不忠臣蔵』『腹鼓記』
高校生:猪瀬直樹『ミカドの肖像』

子供にとっては背伸びをする事が大事だが、小学生が小室直樹を読むのはむしろ歪みではないだろうか。
偏向した嗜好を引き継ぐ相手がいないという点で、独身路線は一応の成功と見なしておこうか。


そんな歪んだ子供を育てた親父がその後どうなったかというと、ワタシが実家に置きっぱなしにした小野不由美とか読んでやがった。
次はヴァン・ダインあたり読んでるのではなかろうかと不安が絶えない。