己の中の怪獣

単行本化が予想外に早かったので、脊髄反射的に買ってしまう。
徳間のコミックリュウに掲載してた坂木原レム「モンスターキネマトグラフ」。

モンスターキネマトグラフ (リュウコミックス)

モンスターキネマトグラフ (リュウコミックス)

Amazonの方に表紙絵もレビューも何にもないので
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要するに↑の主人公マミヤさんが感極まると怪獣に変身してしまうという話。
ワタシ的にはそれはもう、この設定に尽きるのである。
(ストーリー自体にはもう少し語るべきところがあるのかもしれないが、それはさておき。)


怪獣の力を戦争に利用された過去を持つマミヤさんは、さまざまな枷の中に己を置いて生き続けているが、そんな彼女にも内なる情動を抑えきれない瞬間がある。
時としてその情動は母性*1であったりもするが、ワタシに最も訴えかけてくるのは彼女の中の“オンナ”の叫びである。


あぎゃわあああ【アカンわ〜】


落ち着いた物腰の清楚な彼女だけに、いったん乱れたその姿への段差はどうしようもない程の魅力を発するのである。
怪獣なのに、いや、怪獣だからこその倒錯。
ダメだ俺どうかしてる。



今月号掲載の番外編。
連載の後日談で、年老いたマミヤさん何をトチ狂ったかコミケに行く。
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BL本をしげしげと見て
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感極まって怪獣化。
相変わらずそこがツボですか。

*1:同じく怪獣化する少女クミのエピソードを参照;子供が怪獣というのも普遍的な真理であったりする。