シュリンクが無かった頃のこと

何やらコミックシュリンクに関するコミットメントが議論が巻き起こっているようである。

本屋のほんね - コミックにシュリンクをしないとどうなるか?(その1)
  ⇒とりあえず続きが楽しみ。
原野商法1997 - シュリンクとか。
  ⇒立ち読みに対してそう否定的でもないが、シュリンクの効果についても疑問視。
   ワタシとしては最も同調しやすい意見。


この話題に直接は関係ないが、シュリンクがまだ無かった頃の本屋での日々を思い出した。
大学進学で都会に出てからはシュリンクの効いた大型店舗での購入が専らになったが、高校卒業までは家から歩いて2分のよくある町の本屋さんに随分とお世話になった。
ホントお世話になったのだ。


小学生の頃から、「読書部かお前は」と言われる程その本屋に通い詰めて立ち読みの限りを尽くしていた。
ひどいときは週5ぐらいで乗り込んだり、日曜に昼飯を挟んで半日居座ってたり。
それなりに本を買ってはいたはずだが、端から見ると「お前は店を潰す気か」と言われても仕方ないような有様。
そこの孫が今でも親しい友人なので先方も気を遣っていたのだろうが、今思えば汗顔恐縮モノ。


何年も通っているとさすがに店内のレイアウトもすっかり把握し、

客「パイナップルARMYの6巻ってあります?」
ばーちゃん「えーと・・・(ワタシの顔を見る)」
ワタシ「んー・・・ちょうど6巻だけありませんねー」

お客以上、店員未満w


大学進学のため故郷を離れ、それでも休みにはたまにマンガなど買うようにはしていたが、2〜3年後に店をたたむことに。
結果的にワタシの人格形成にあずかったマンガはほとんどあの店で買うか買わずに読むかしており、あの店はワタシの第二の実家とも言えなくもない。言わないけど。


今でも小さな本屋を見かけると、あの頃を思い出してフラリと店をのぞいたりする。
そうしてシュリンクのかかった本を見つめると、申し訳ないような切ないような何とも妙な気分になってくる。
このシュリンクを剥がしたら、無邪気にマンガを楽しめたあの頃に戻れるのかな・・・なんて。