ごはんの友

と言っても、ワタシにとっての“ごはんの友”は食物ではなく書物である。


独り暮らしが長いと、誰にも意見されないせいで行儀の悪さが実に大胆不敵になる。
ワタシの場合は読書中に食事をする癖(食事中に読書かもしれんが)が染み付いてしまった。
何を食していても、とりあえず本を読みながら喰ってれば味なんぞは気にならない。
味のある本なら充分おかず代わりになる訳である。


外食する時も一人なら必ず本を傍らに置く。
最初から外で食べようと考えてる時は、ちゃんと本を懐に入れて家を出る。
外出中に不意に「今日は外で済ませよう」とか思った時には、まず本屋に入って手頃な文庫or新書を買ってから、改めて何処で食べようかと考える。


昨夜は無性に餃子を食べたくなったので「左伝」をポケットに入れて家を出た。
歴史というジャンルは風雪を経ているだけに、実にいいダシが出る。