思いつきの羅列(3):より曖昧な認識

前回までの話↓
  ・とっかかり
  ・スポーツアニメ(漫画)についてのたわごと


次は「ロボットアニメ」の線引き。


ロボットが登場すれば「ロボットアニメ」だろうか?
それだけでは十分でない、基準が曖昧ながらもそのように我々は認識する。
では、ロボットが大勢出てきて毎回戦闘を繰り広げれば「ロボットアニメ」だろうか?
それこそが「ロボットアニメ」という言葉から抽出される最もコアなイメージなのだろうが、
それすらも安易に首肯できなくなってきている。


昨年のワタシはある番組を毎週楽しみに見ていた。
GUN×SWORD
それはもう面白くて、DVDも全巻購入したのであるが。
AT-Xでの放送が終了して数ヶ月経った今になってふと気付いた。
「あ、これロボットアニメだった」
・・・何故にオンタイムで気付かん?


ワタシの脳にカビが生えていた可能性はひとまず除外して、「GUN×SWORD」を「ロボットアニメ」と認識できなかった理由について考えてみよう。


GUN×SWORD」の作中世界では搭乗型巨大ロボット(概ね人型)が「ヨロイ」の名称で比較的普遍的な存在として描かれている。
ほぼ毎回ヨロイによる戦闘シーンが展開され、そこに割かれた時間は決して短いとは言えない。
定量的には「ロボットアニメ」と見なしても一向に差し支えない内容である。
なのに何故「ロボットアニメ」という認識を持ちにくくなっているのだろうか?


制作サイドでそうした認識を持たせまいとしているからである。


各種パブリシティを見る限り、「これはロボットアニメですよ」的なフィーチャーは一切なされていない。
劇中でもロボットの存在感よりは主人公ヴァンの馬鹿っぷり(最終話で「馬鹿代表」とまで呼ばれた)を優先した演出がなされている。
雰囲気としてロボットは二の次なのである。(雰囲気なんて曖昧な言葉を使ってしまうのが実にツラい)


つまりは。
ロボットアニメの線引きについては、製作意図(営業的なものを含めて)にまで思い切った踏み込み方をする必要がある。
何だか迷宮に入りつつあるが。


余談だが、「超合体魔術ロボ ギンガイザー」はある意味完璧なロボットアニメである。
必殺技「超常スマッシュ」しか印象に残らないから。