空を見上げりゃ空にある

ワタシの母上が昔
「森進一のお母さんは“世の中の傘になれ”と息子に言い聞かせたとか」
「いやそれただの歌詞だし」
などと大ボケをかましたのはさておき。

実際には“世の中の傘になれ”とは作詞の川内康範センセイのお母上の教えだそうだが、今のところ歌い手も作り手も傘にはなれてない様子。

森進一 勝手に歌詞加えて作詞家激怒(20日;スポニチ)
森進一反発「ぼくのおふくろさん」(21日;スポニチ)
森進一「激怒」見て直接謝罪へ(22日;スポニチ)

もう少し粘れよ、森進一。


さて今回のケースは著作者(著作権者ではない)の「同一性保持権」に対する侵害行為として認識されている。
著作権者によるある程度の改変を認める「翻案権」が著作権者に対し譲渡されていれば話はややこしくなるのだが、そこまで明示した契約をしているようにも思えない。
“おふくろさん”をある程度の期間は歌えなくなるのは仕方ないとしても、さらにエスカレートした先生が「自分の作品を一切歌わせない」とJASRACに伝えたのはどうかと思う。改変のなかった曲についての異議申し立てはさすがに無効だろうが。


川内センセイの会見映像や関係筋へのインタビューからは事務所サイドを代表する業界への怒りというニュアンスが見て取れ、森進一が独り謝罪して収まるようなアレでもなさそうに思われるので、ここはやはり私憤を公憤にスライドさせるべく関係者各位の努力を期待したいところである。
最後は川内センセイ愛好の“海軍精神注入棒”を振り回しながら暴れてくれるとか。
あまりドロドロ引きずると、お二方の“おふくろさん”が草葉の陰で涙するのではなかろうか。