通常の3倍

産科には縁のない毒男とは言え気になるのが最近の産科医師不足問題。
今話題になっている三重県尾鷲市立尾鷲総合病院の件、頭を整理するために少しまとめてみた。

①三重大医学部、過酷な労働環境により2年間で10人退職、
 深刻な産科医不足に陥る。
 「集約化」のため尾鷲総合病院への派遣(2名)を中止。
②市長の交渉により津市の開業医を年間報酬5500万で招聘。
 (金額的には通常の3倍)
 分娩は行なわないという条件で昨年9月より勤務
③24時間常駐、休暇は年末の2日間のみという条件で8月まで勤務。
 結局1年間で152人の分娩を実施。
 (3人体制で廻す作業量=通常の3倍)
④3月の市予算計上で報酬額を公開。
 8/25の市議会生活文教委で報酬が高すぎると槍玉に。
  ⇒ 議事録
⑤各メディアより報道。毎日新聞は③についての記述無し。
⑥ネット上で大盛り上がり。
 大勢が医師へ同情、市議の発言・毎日の記事を問題視。
⑦契約更新に際して交渉難航。
  医師の要求;報酬現状維持+月1の休暇要望
  市の提示条件;報酬減額、休暇保証せず
⑧医師、心が折れて辞職を表明。

「通常の3倍」で働くのは1年が限界という事が分かった。
シャアだってファーストの時は1クール丸々休んでたぞ。


問題はここで取り上げたからって何のアイデアも出ないこと。
とりあえず出来もしない対策案として

 ・紀伊半島一帯に片側4車線の道路を整備して大病院へのアクセス向上。
 ・年棒5500万で2〜3人引っ張って来る。
  (こんなゴタゴタを見せたら、はした金では呼べんだろう)
 ・産科医を拉致して病院に監禁。

ぐらいはすぐに考えつくのだが・・・
こうやって草の根的に盛り上げ続けていくしか手はないのね。
産科の次は小児科ですよ!奥さん!


※.本件で参照させていただいたブログは以下の通り。

新小児科医のつぶやき
天漢日乗
ある産婦人科医のひとりごと
東京日和