マンガの迷い道(第四回)
木村紺と石川賢のどちらを書こうかと迷ってるうちに3ヶ月も経っていた。
今日はインパクトの強い方を。
- 作者: 石川賢
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 1997/01
- メディア: コミック
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虚無戦記やゲッターのようなたたみ切れない大風呂敷も好きなのだが、このようなスケールの小さい作品もそれなりに楽しい。
主人公の岩鬼正造はヤクザの若親分だからでもなかろうが人殺しが大好きで、ヤクザ稼業のヌルさに飽き足らず傭兵として戦場をエンジョイしていたのだが、親の死を機に日本に舞い戻り日本を狙うマフィアのサイボーグと壮絶な抗争を繰り広げる。
ビルを崩壊させる程の派手な出入りをやらかして重傷を負った正造は、国家機関の手により手足にマシンガンとロケットランチャーを移植されて涙を流して大喜び。
その後も潰された片目にレーザーサイトを入れるなど「基地外に刃物」的な石川イズム満載な作品である。
圧巻なのは核を手にしたインテリヤクザとのやり取り。起爆装置を体に埋め込み「俺の体にキズをつけたら、どうなるか・・・よく見ろ!!」とミサイルを撃つのだが、常套的な演出としてまずは通常のミサイルを撃ってくるのである。
この後主人公が怒り狂うのもお約束ではあるが、ジャンプとかマガジンではとても見れない反応がリイド社っぽくて良い。
「わしは核爆発見たかったんじゃ!」
「あいつはくるってる!」
この凶悪さは近年のゲッターチームに通じるのではないかと。