終わり揺れればすべて余震

現地の人々は余裕があるのやら無いのやらといった様子だが、しばらくは軽い余震にも身を潜める生活が続くと思う。


不意に十年前の震災のことを思い出す。


当時は大阪在住だったため、派手な揺れは味わったものの幸いにケガ一つ無く済んだ。
近所で2トンはありそうな門柱が倒れていた他には目に付く被害はなかったのだが、ごく近くの伊丹では駅が崩壊するなど県境が丁度分水嶺になる格好だった。
ガスの配管が壊れたか、行きつけの銭湯は3桁の数字の入った整理券を配るほどの混雑。
ひとまず余震に備え最低限の逃げ支度をして、食料品と水を買い込み、身内との連絡を済ませるとテレビでは燃えさかる街並みの状況。
これは果たして現実なのか、あれだけの揺れを体で味わいながらもそう思わざるを得なかった。




三連休ずっと寝っぱなしで少しウトゥ気味なので景気の良さそうな番組でも見てから寝ようと思い、NHKの野球特番「プロ野球・新時代へ熱球の伝説」を観る。
第一回は長嶋茂雄の特集だが、長嶋を打ち取るべく手練手管を尽くす金田・稲尾の“プロフェッショナル”としての凄みには身震いすら覚えた。
こんな連中を相手に“主役”を演じ続けてきた長嶋茂雄という人物には全く論評の仕様がない。
彼らの現役時代を知らずに生まれてきたことを悔やむばかりである。