選挙も近くなりますと

普段付き合いのない会社の先輩(某学会所属)が、用事を装ってそれとなく(本人はそのつもり)話かけてくる。
「そういえば今度の選挙、また宜しく頼むよ」(今思い出したかの如く)
「今回は共産党に入れますから」(目線も合わせず)
「比例も?」(未練がましく)
「比例も」(素っ気なく)
いつもなら曖昧な笑みと言葉でごまかす所を、今回はきっぱり断ってみた。
どんな表情をしていただろうか。


思えばこの先輩には曖昧な態度を取り続けたため、随分と図に乗った行動を取られている。
【思い出その1】
8年前、パソコン買いたいのでニノミヤまで付き合ってくれと頼まれたが、帰路にそのまま不在者投票へ連れて行かれた。
とりあえず白紙で出す。
【思い出その2】
3年前、御殿場へ長期出張してた時、不在者投票の用紙一式を送りつけた挙句、選挙当日に出張(長野)の帰路を遠回りして様子を見に来た。
とりあえず民主党に出す。


「次回はまた宜しく頼むよ」と力無い捨て台詞を残して先輩は去っていったが、考えてみると一度も先輩の意向に沿ったことのないワタシに「また」という言葉は適切でないような。
知らぬが仏か。


さて、今回気まぐれな対応をワタシに取らせた理由は何だろう。
無駄な希望を持たせてはならんという武士の情けか。
それとも、この先輩との人間関係をキャンセルしても別段構わんという姿勢の表れか。


いずれにしても、こういう愉しみがオプションで付いて来るから選挙は面白い。
田舎の選挙だともっと面白いんだろうな。